電子工作教材ちょこまカーの極意を伝授

信号

 

信号といえば信号機

信号といえば思い浮かぶのは交通信号機です。交通信号機は歩行者や自動車の運転者に、今は通過して良いか、止まらなければならないか、という情報を伝えるための装置です。 交通信号機が送り出す情報は、交通信号機が故障すると警察官がやってきて交通整理をすることからわかるように「交通整理情報」と呼んで良いでしょう。
※情報や信号を送り出すことを「出力する」といいます。
 ですから、交通信号機の出力する信号は内容に着目すれば「交通整理信号」と言えるでしょう。また、交通信号機は光の色として信号を出力するので、光に着目すれば「光信号」、色に着目すれば「色信号」と言うこともできます。

それでは、電子回路での「信号」とはどんな意味でしょうか。

電気的な方法で情報を伝えるものを電気信号という



図:交通整理信号と電気信号

上の図に電気的な方法で情報を伝えるもっとも簡単な方法をひとつ示しました。1階でスイッチを押すと2階で豆電球がつきます。たとえば、豆電球がつくのはご飯ができたという意味だ、と取り決めておくわけです。電球から目の間は光信号ですが、スイッチから電球(または1階と2階)の間は電気信号と言えます。

簡単な電圧信号

豆電球をつけたり消したりすることで情報を送るのに2本の電線が必要でした。もう少し多くの情報を2本の線で送る方法の一例を次の図に示します。

図:4段階電圧信号の例

乾電池3本を使ことで0 V, 1.5 V, 3.0V, 4.5 Vの4種類の電圧を発生させることができます。切替スイッチでその4種類の電圧のどれか1つを選んで2本の電線に出力し、遠くにある電圧計でその情報を読み取るとします。 たとえば3.0 Vの時はお客さんが来たという意味だと決めておきます。この方法で、なにごとも起こっていない(0 V)を含めて4種類の情報が送れます。これを4段階電圧信号と呼んでいいでしょう。

次の例は段階がなく、連続的に変化する電圧に情報を対応させる例です。

連続的な電圧信号

風速に比例した電圧を出力する風速計があり、その電圧-風速変換係数は5 m/s/Vだとします。 この5 m/s/Vというのは電圧1 Vが出力されている時は風速5 m/sだという意味です。電圧の数値に5をかけて単位をm/sに変えれば風速がわかるということです。

図:連続電圧信号の例

電圧計で電圧を読み取って5を掛けるかわりに、電圧計にこの風速計専用の目盛りを付けておけば、風速を直接読み取ることができますね。この信号は情報の内容に着目すれば「風速信号」、その情報がのせられている物理量に着目すると「電圧信号」です。 さらに電圧が連続的に変化することをはっきり表現するなら「連続電圧信号」と言えます。

電流信号というものはありませんか?

電流信号というものもあります。電流の大きさに情報を対応させれば電流信号です。

図:電流信号の例

ここでは詳しく説明しませんが、電流信号はノイズに強いという特徴を活かして使われることがあります。

ディジタル信号とアナログ信号

風速計の出力電圧のように連続的に変化する信号のことをアナログ信号と呼びます。アナログ信号は連続的な量の変化の情報を少ない配線で伝達できます。 そのかわり、配線があまり長くなると信号が途中で減衰してしまったり、ノイズに弱い(たとえば近くに雷が落ちると電圧が変動したりする)という欠点もあります。
 それに対し、決まった数の状態しか存在しない信号をディジタル信号と言います。豆電球がつくか消えるかは2値ディジタル信号、4つの状態がある信号は4値ディジタル信号と言います。ディジタル信号でもっともよく使われるのは2値ディジタル信号です。 ディジタル信号は、たとえば2値の場合2つの状態しかありませんから、多少電圧が狂っても情報が正しく伝わるという特徴があります。2値ディジタル信号を3個(3ビットと表現します)集めると8種類の状態を表すことができるようになります。

図:3ビットディジタル信号

ビット数が8ビットになると256の状態が、16ビットになると65536の状態が表現できるようになります。そのかわり、配線がたくさん必要になったり、複雑な電子回路を使わないと扱えなかったりします。 現在は電子回路が非常に小型で高速になってきたので、ディジタル信号の欠点より利点が目立つようになってきました。