電子工作教材ちょこまカーの極意を伝授

光センサーを入手する

 

光センサーの予備知識

ちょこまカーに使われている光センサーは光が当たると抵抗値が下がります。「光抵抗素子」などと呼ばれます。また光抵抗素子に使われる代表的な半導体材料は硫化カドミウムなので、それを表す化学記号であるCdSセルという呼び方もされます。
 CdSセルの製品にはいろいろな種類があり、同じ明るさの時の抵抗値にかなり違いがあります。ちょこまカーに使うには普通の室内の明るさで数kΩ(キロオーム)程度の抵抗値の製品が適しています。
 またCdSセルにはいろいろな直径(完全な円ではない製品も多いですがだいたい円だとして)の製品があります。直径とちょこまカーの動きかたの関係を考えてみましょう。センサーが小さい場合と大きい場合の両方について、センサーの全体が白い紙の上にある状態から、全体が黒い線の上にある状態まで変化するのに、ちょこまカーが横方向にどれだけ移動しなければならないかを比較してみると、大きい場合の方がたくさん移動しなければならないことがわかります。

図:センサーの大小と横移動距離

このことから、直径が小さい方が進路のずれを検出する感度が高いことがわかります。簡単に言うと、小さいセンサーの方が細いコースでも走れるということです。

光センサーの入手

抵抗値と直径でセンサーを選びます。ちょこまカーには直径5ミリメートル程度のセンサーが使われていますが、それより大きくなると、さらに太いコースを描く必要が出てくるので、直径は5ミリメートルか、それより小さいものを選ぶ方がいいでしょう。直径3ミリメートル程度のセンサーも売られています。
 2012年現在、秋葉原では秋月電子で直径5ミリメートルのCdSセルを買うことができます。これは問題なく使えます。現在は確認していませんが、2010年頃に同じく秋葉原の鈴商では直径3ミリメートルの黒っぽい色のCdS(色が違うのでじつは違う半導体材料かもしれません)を売っていました。これも使えます。むしろ細いコースにも対応できるようになります。
 他の店にもあると思いますし、RSコンポーネンツやDigikeyなどの通販でも購入できると思います。店頭では詳細な特性がわからない場合が多いですから、抵抗値の方は高すぎたり低すぎたりする場合があります。何種類か買ってみて使えるのを選ぶようにします。通販だとだいたいの特性がわかるので、それを参考にしてください。

余分に買うこと!

ちょこまカーには左右のセンサーの特性が少し違っても補正できるようにトリマー抵抗器がついていますが、あまり極端に抵抗値の差があると補正しきれません。
 ところがCdSセルの明るさと抵抗値の間の関係は同じ製品でもあまりよくそろっていません。ある照度のもとで抵抗値を測定し、いくつかのランクに分類した製品もあると思いますが、そういう高級品はほとんど秋葉原の店頭で売っていません。そこで、多めに買ってきて、同じ明るさのところに向けたときに何オームになるかテスターで抵抗値を測定し、互いに抵抗値が近いセンサーを選んで使うようにします。光センサーを2個交換したいなら4個か5個買う方が安全です。必要な数が多くなれば、当然いろんな組み合わせが可能になるので、必要な数の2倍も買わなくてもすみます。
 抵抗値を測るにはテスターを使います。光センサーはなるべく同じ明るさの方に向けなければなりません。窓から入る太陽光は、晴れたり曇ったりしてけっこう変動しますから、人工照明の方が適しています。照明の方に直接向けると、ちょっとした角度の差で抵抗値が大きく変わってしまうので注意してください。

写真:センサーの抵抗値の測定

テスターのレンジは(テスターによって違いますが)数キロオームか数10キロオームが適当です。どっちが適しているかはセンサーの種類と周囲の明るさによります。普通の室内の明るさで数十キロオーム以上を示すセンサーは適していません。
 写真からわかるように、センサーのリード線は2本とも手でもって測定してもかまいません。人間の手の皮膚の抵抗値が高いからです。手の皮膚の抵抗値はセンサーの抵抗値の数100倍から1000倍以上あります。手で持って測定すると、手の抵抗値がセンサーの抵抗値と並列接続されることになり、0.1%から1%くらいセンサーの抵抗値が低く測定されますが、センサーどうしの抵抗値の差に比べるとたいした誤差ではありません。 ちなみに下の写真は実際に左右の手の間の抵抗値を測定した例ですが、3メガオーム以上ありました。汗をかくともっと下がりますし、子供の手の方が皮膚が薄いのでもっと抵抗値が低いかも知れませんが、100キロオーム程度はあると思います。

写真:参考までに手の抵抗値を測定

写真では左右の手でテスター棒をもって抵抗値を測っているのに対し、センサーの測定では片手の指で2本のリード線をつまんでいました。 それでは状況が違うわけですが、皮膚に比べると人体内部の抵抗値は低いので、どちらの測り方でも大きな差はありません。