電子工作教材ちょこまカーの極意を伝授

はんだごての種類

 

電熱線式とセラミックヒーター式

はんだごては用途によって様々なものがありますがここではプリント基板のはんだづけに限定します。エネルギー源は電気式とガス式がありますが、ガス式を選ぶ人はある程度はんだごての知識があるでしょうから、ここでは電気式に限定します。 さらに電気式でも最近はUSBコネクタに接続するものなどもありますが、ここでは普通にコンセントから電気を取るものに限定します。
 これだけ限定しても電子工作用に売られているはんだごてのほとんどがここに該当します。下に3種類のはんだごてを示します。

写真:はんだごて

写真のいちばん上のはんだごては電熱線ヒーターを使って加熱するものです。ただしこのはんだごては先端(こて先)にははんだづけ用はなくプラスチックを加熱しながら切るためのカッターが付けてあります。残りの2本はセラミックヒーターによって加熱されるタイプです。
 もし電子工作用にはんだごてを購入するならセラミックヒーター式をお薦めします。その理由は内部構造を見るとわかります。下の写真は電熱線式の内部です。

写真:電熱線式はんだごての内部>

熱を発生させている部分はかなり奥の方にあり、金属性のこて先(チップとも言います)の中を熱が伝わって先端が熱くなります。一方、セラミックヒーター式の内部はどうなっているか見てみましょう。

写真:セラミックヒーター式はんだごての内部-その1


写真:セラミックヒーター式はんだごての内部-その2

セラミックヒーター式は、ヒーターが先端のすぐ近くで熱を発生させているので、熱伝導する距離が短いことがわかります。

セラミックヒーター式を薦める理由

こて先を大きいワーク(はんだづけする対象物)に接触させると、こて先は熱を取られて温度が下がります。熱伝導式は熱伝導の距離が長いので温度の低下が大きいです。 そのぶんヒーターの温度は高めに設定されていますので、使ってないときは温度が高くなりすぎる場合があります。 また、熱伝導式のこて先(チップ)は熱伝導の良い銅でできています。銅を長時間融けたはんだに触れさせておくと、銅がはんだの中に徐々に溶け出して虫歯のように穴が開きます。それを防ぐために先端だけ鉄になっています。
 それに対し、セラミックヒーター方式では先端に近いところで熱が出るようになっていますから、温度も安定していますし、こて先全体が鉄でできているので劣化しにくいです。 また、全部が全部ではありませんが、手で握る部分から先端までの距離が短い製品が多いので使いやすいです。とくに手が小さい子供にとってはセラミック式をお薦めします。
 電熱線式の方がずっと古い方式のため、こて先の改良などもすでにほとんど行われていないようです。 ただし、こて先をヒートカッターに付け替えたり、フローリングの傷を修理するシェラックの棒を融かすヘラに付け替えたりするのが容易という利点もあります。