電子工作教材ちょこまカーの極意を伝授

水回路でイメージする電気回路

 
水の回路を想定すると、水を使って電気の現象をイメージすることができます。電気回路の勉強をするには電気回路特有の現象をいろいろ学習する必要があるように思われるかも知れませんが、電気で起こる現象の多くは水でも起こるのです。

「回路」とは

「回路」というのはその字のとおりループ状になっている道のことです。英語でcircuit(サーキット)といいますが自動車レースに使う周回コースもサーキットといいますよね。 電気回路の電流は電池のプラス極から出てマイナス極で終わると思っていませんか?それは間違いです、電流は電池の中ではマイナス極からプラス極に戻ってループになっていると考えるのが正しいのです。

図:電源の中にも電流が流れている

ところで電気回路に電流を流す元として使えるのは乾電池だけではありません。発電機や太陽電池なども使えます。それらを合わせて「電源」と呼びます。とくに直流を発生する電源を「直流電源」と呼びます。

電気回路には電源、水回路には水源?

文字通りだと「水源」が必要ですが、水源というとダムか何かを思い浮かべるでしょう。マンションの屋上にある水のタンクも同じようなものです。そこからパイプで水を引いてくると重力によって落差に比例した水圧がかかり、パイプの口を開けておけば水が流れ出すというわけです。
 ところが、高いところにある水のタンクを水回路の水源にするのはちょっと具合が悪いのです。水が水源に戻らないので電気回路の電源と対応しないからです。

図:高いところにある水タンクはちょっとまずい

パイプから流れ出た水をプールにためポンプでもう一度上のタンクに戻すと、いちおうループになりますが、まだちょっと具合が悪いところが残っています。次の図を見てください。

図:正しい水回路の水源

パイプが切れている部分が問題なのです。全部パイプでつないで水をポンプに戻すと、完全な「水回路」ができ上がります。今後、水回路で水源を描く必要がある場合はポンプの絵で示します。

電線とホースの違い

電気では導線(銅線)でつながないと電流が流れないのに、水の場合にパイプで全部つながなくても水が流れるのはなぜでしょうか。それは電気は普通の空間(真空や空気)の中を通らないのに対し、水は普通の空間を通るという違いです。 ビニール電線(銅線のまわりをビニールで絶縁した電線)とビニールホースを比べてみましょう。

図:ビニール電線とビニールホース

電線でいちばん大切なのは銅線です。まわりのビニールがなくても銅線をつなげば電流は流れます。ビニールで絶縁するのは銅線どうしが接触したり、人がさわって危険がないようにするためで、電気回路を作るという目的から言えばオマケの機能です。
 それに対しホースでいちばん大切なのはビニールです。ホースの外と中は同じただの空間で水はどっちでも流れることができます。ですからビニールで空間を内外に仕切ったことがビニールホースの特徴であり、ビニールが無ければホース自体が消滅してしまいます。
 このように水はどこでも流れることができるため、水の力で動く装置でも水回路になっていないものも作れます。しかし、ここでは水回路を使って電気回路をイメージするのが目的なので、水は全部配管の中を流れることにします。

静電気

高いところにあるタンクに相当する電気の現象もないわけではありません。それが静電気や雷です。普通の状態では空気は電流を流しませんが、非常に高い電界がかかると窒素や酸素の分子から電子が引きはがされてイオンという状態になり、電流を流すようになります。 こうして電流が流れることを放電と言います。放電は光や熱を発生します。
※電界というのは一定の距離(普通は1メートルとします)にかかっている電圧(ボルト)のことです。電場とも言います。

図:ビニール電線とビニールホース

ループになっていないけれど発生する電気の現象という点に着目しましょう。一度流れてしまう(放電してしまう)と終わりという特徴にだけ着目すると乾電池もそうですが、これは水回路のポンプを回している人が疲れてしまったという状態に対応します。

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